システムの性質

今朝、初めてこのブログにコメントをいただいた。非常に嬉しかった。誰のコメントか確認してみた。いとこの兄ちゃんだった(笑)。兄ちゃん、いつも気遣ってくれて有難う。

いとこの兄ちゃんといっても柔道整復師の大先輩である。最近は心理学を勉強しているとのことである。激励や冷やかしではなく、まじめな意見を述べてくれていたので、私もまじめに返事を書こうと思う。しかし、長くなってしまったので、記事にすることにした。兄ちゃん、さらしてしまってごめんよ。

まずはコメントを引用させてもらおう。

>我々の介入も患者のシステムに影響を与える原因

私が勉強している心理学とも通ずるところ
出来るだけ触らない方が良いと感じるこの頃

患者様自身は?と言う原点の大切さかな

引用ここまで。

ちゃんと臨床をやっている人であれば、誰もが悩むところだと思う。オステオパシーではボディ、マインド、スピリットを分割不能な一つのユニットとみなす。心理的な問題を抱えていない人はいないと思うし、あれば必ず肉体への影響がある。しかし、私のところへ来られる患者さんに関して言えば、当たり前の注意さえ払っていれば、メンタルの部分にかなり気をつけなければならないという患者さんの割合は少ない。それでも、心に大きな問題を抱えている患者さんも来られるし、診るときには未だに悩むことが多い。それに関しては、またあらためて記事を書こうと思う。


世の中には様々なシステム(系)がある。生態系、太陽系、人間社会もシステムであるし、株価の変動もシステムである。そしてもちろん、人間もシステムである。

これら多種多様なシステムには共通した性質がある。つまり、システム自体に備わっている性質である。それを研究する学問があるのだが、オステオパシーに通じる部分が多くて面白い。

そのシステム自体の性質の中に、物理学で言う「作用反作用の法則」に似たものがある。システムに外から力や変化を加えると必ず同等の反発があるというものだ。例えば企業や社会の改革の試みを見れば明らかである。

では、どうすればよいのか?

最も反発が小さく、影響力が大きいところを見つけて、そこに最小限の力を加えるというのが正解である。そのため、システム思考ではその行為を「レバレッジをかける」と言い、その力を加える場所を「レバレッジ・ポイント」と言う。レバレッジとはテコのことである。

オステオパシーの創始者であるスティルの有名な言葉がある。

「それを見つけ、治療し、あとは放っておきなさい」

しかし、「それ」を見つけるのが非常に難しく、我々臨床家は毎日頭を抱え、勉強し続けているのである。


あと、肉体か精神かにかかわらず、介入のタイミングというのもあると思う。その見極めもまた難しい。先人たちのアドバイスや自分自身の経験によると、患者さんが自分の意思(これが大事)で治療に来られた時はそのタイミングであることが多いと思う。だからといって正面からズカズカ入って行っても良いということではないのだが。あとはいかにして患者さんとのラポールを築くかということだと思うのだけれど、それは兄ちゃんの方が専門でしたね。

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ここに書かれていることは一人のオステオパスの個人的見解であり、オステオパシーの標準的な考えとは限りません。批判や意見は大歓迎です。

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“システムの性質” への2件の返信

  1. 更なる解説に感謝です
    ふと思いついたのが「ええ加減」と言う言葉

    音だけで想像すると悪い意味がある
    ちょっと「ええ加減」にしなさいとかそんな事を言われた体験

    でも良い意味で受け取ると「良い加減」と言う意味
    いわゆる二重拘束(ダブルバインド)がかかっている

    心理学でもシステム理論はありますし
    レバレッジと聞いて投資関係の事を想像したのは私だけ(笑)

    父はオステオパシーの勉強をしていたが
    私が18歳の春に倒れてからはその話を聞ける事も無かった

    勿論、今の私にはそのようなテクニックは無いけれど
    違う分野で同じような勉強をしているのが嬉しく思える

    違う分野を通しての本職を理解していく事
    また余裕があればオステオパシーものぞいてみたいなぁ

    1. またコメントありがとうございます。

      伯父さんがオステオパシーを勉強していたとは初耳です。何か縁があるんですかね。

      どんな分野でも掘り下げていけば繋がるところがありますよね。自分の軸を保ったまま他の分野を覗いてみるのは面白いと思います。

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