根本治療

いとこの兄ちゃんとはフェイスブック上でちょこちょこ会話をしていたのだが、昨日、15年振りぐらいに電話で話した。やはり、世間で言われているように、疎遠だった人とのコミュニケーションが復活するというのがSNSの最大の恩恵であるというのは本当のようである。

現在また療養中(笑)の兄ちゃんがこのブログを読み返してくれていると言うので、これは更新を空けるわけにはいかないと奮起したのである。

システム論の中では、システムそのものの性質をいくつかのパターンに分け、「システム原型」として表している。

そのどれもが我々にとって役立つ、というよりも思い当たるものなのだが、その中で今回は「問題のすり替え」と「応急処置の失敗」を取り上げようと思う。

これらは図で見るとわかりやすいのだが、著作権の関係で、ここに貼り付けることはしない(自分で書けよと言われても無理である)。システム関係の書籍であればどれにでも載っていると思うし、ネットで検索しても出てくるかもしれない。

これらは、どちらも根本的な問題を無視して対症療法や応急処置を行った結果を示すものである。その結果、「問題のすり替え」では根本的な問題を解決する能力が徐々に失われていき、「応急処置の失敗」では予期しない副作用のせいで症状がかえって悪化する。

これは、多くの臨床現場で起こっていることである。

ちなみに、最近参加した国際セミナーにおいて、足関節捻挫に対する一般的なテーピングの巻き方(あるいはそれを代用するベルトのついた装具)が、障害の進行パターンを助長し、治癒を阻害しているということが良くわかったのだが…

根本的な問題を見つけることは非常に難しく、とりあえず対症療法をしておけば患者さんが(その時は)喜んでくれるので、(満足はしないのだが)自分自身を納得させてしまっている治療家が多いのではないかと思う。

このブログの読者はほとんどが同業者だと思うが、患者の立場の人も読んでいるかもしれないので、一応フォローしておくと、悪意を持って根本治療を無視している治療家はいない(治療家ではないただの施術者は知らないが)。

ほとんどの場合、それは無知から生じている。しかし、勉強すれば必ず問題の根本に辿り着けるというわけでもない。自然や人体の複雑さ、深遠さは人智を遙かに超えるものである。

それでも、辿り着けるものもあるし、近づくことは可能である。学ぶこと、考えることを諦めてしまっている治療家は見限った方がいいだろう。
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ここに書かれていることは一人のオステオパスの個人的見解であり、オステオパシーの標準的な考えとは限りません。批判や意見は大歓迎です。

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“根本治療” への2件の返信

  1. こんにちは、久々の電話は楽しかった。
    立派な先生なので緊張はしましたが(笑)

    臨床における手当てはあくまでも仮説であり、常に変化に対応する必要がある。

    システムにはまらない事や視野狭窄にならないようにと思うこの頃です

    問題は問題ではないという心理学での考え方に作用を受けていますけどね😄

    ただ、先生の「絵」を見れなかったのは残念だなぁ😁

    1. 何をおっしゃいますやら(笑)

      問題は問題ではないというのは面白いですね。
      こんど詳しく教えてください。

      それでは、リハビリ頑張ってください(笑)

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