動的安定性

今週末は国際セミナーがあり、4日間治療院を閉めるのと、急ぎの翻訳の仕事があって忙しいので、今回は短めである(言い訳から入ってみる)。

毎日毎日、暑くなったり涼しくなったり、雨が降ったり上がったり、鬱陶しい日々が続いていますが、皆さん、お身体の方は大丈夫でしょうか?

外の環境が目まぐるしく変わるのに応じて、体内の環境も目まぐるしく変化している。しかし、我々がそれを意識することは稀である。なぜなら、その変化は一定の範囲の中で行われているからである。それは恒常性やホメオスタシスと呼ばれるものである。

その変化は微視的に見ると細かく不規則であるが、巨視的に見るとリズミカルに動いている。このように、一定の範囲の中でリズミカルに変化する状態は「リミット・サイクル」と呼ばれる。これが動的な安定性を示すものである。ちなみに、静的な安定状態とは熱力学的な平衡状態であり、生物においては死体の状態を意味している。

病気というのは、変動する要素がこのリミットを飛び出した状態だという印象を持つかもしれないが、それだけではない。病気とは不安定な状態だけを指すのではない。多くの慢性期の病態では、その病気の状態で安定しているのである。要素が変動する範囲、つまりリミットが移動してしまっていると言える。

その場合、要素をもとの正常な範囲内に押し込めるのは対症療法である。身体が新たな(病的な)範囲に戻そうとする可能性が高い。根本的な治療とはそのリミットを動かし、もとのところに戻すことなのである。

この本は読み物としては最高に面白いのだが、いかんせん古い本なので、現在では否定されている理論がいくつか含まれている。読む際には注意が必要である。

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所長
ここに書かれていることは一人のオステオパスの個人的見解であり、オステオパシーの標準的な考えとは限りません。批判や意見は大歓迎です。
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